あらゆる機器がネットワークに接続されて、情報をやり取りできるように時代になりました。
現代ではインターネットは重要なインフラの1つとして欠かせません。
医療業界でもそれは例に漏れず、日々利用する医療機器やサービスツールを動かすために、必要不可欠なものになっています。
しかしネットワークやITの世界は、複雑化すると混乱してしまうことから、そもそも苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ネットワーク環境の基礎と院内ネットワークについて解説します。
日々の業務の中で、ネットワークのトラブルに遭われた経験はないでしょうか。
「予約システムが使えなくなり、チェックする場所がわからない」
「患者様向けのWi-Fiは使えるのに電子カルテが開けない」などの院内ネットワークトラブルはありがちです。
こういったトラブルは、いったい何が原因なのでしょうか?
これは、院内ネットワーク環境の複雑化が原因で起こっている可能性があります。
その原因を理解するために、まず基礎知識としてこれらのネットワークで使用する言葉や機器について解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
Wi-Fi(ワイファイ)とは、ネットワーク対応端末(パソコンやプリンターなど)を無線で通信し、お互いが接続できる方式(規格)の名称です。
Wi-Fiのおかげで、これまではケーブルがないと届かなかった場所でも、インターネットを利用できるようになりました。
Wi-Fiがあると、事務所で使用していたパソコンをインターネットに繋いだまま、隣の部屋に移動して使用できます。
また、職場などでスマホやタブレットなどの端末を簡単につないで、その場にいる複数人で同時に接続できる様になりました。
ルーターとは、異なるネットワークの間をつなげる役割の機器です。
ルーターは、外部のインターネット(WAN)と事務所のLANとを仲介してくれるもので、外部からきたインターネット回線を、室内などでインターネットを使用できる状態に変換してくれます。
一般的に事務所などで使用されているものは「無線LANルーター」と「有線LANルーター」があります。
無線LANルーターは、外部から来たインターネット回線を無線(Wi-Fi)で使用できるようにする機器です。
有線LANルーターは、外部からきたインターネット回線を有線で機器につなぐもので、確実にインターネット回線につないでおく必要がある機器(例:MRIなど)に利用されるものです。
ルーターとは、スムーズな通信を行うために不可欠なものといえるでしょう。
アクセスポイントとは、Wi-Fiの電波を送受信している機械であり、無線でタブレット、ノートパソコンといった複数の無線LAN機能付きの端末を事務所内のLANに接続するための橋渡し役の機械です。
アクセスポイントには識別するための文字列である「SSID」が割り当てられており、接続したい「SSID」を選択して暗号キーを入力するとWi-Fiに接続できます。
先ほどご紹介した「無線LANルーター」がアクセスポイントの役割を担う場合もありますが、有線LANルーターを使用している場合には、アクセスポイントを利用し無線LAN化できるようになりました。
HUB(ハブ)とは、複数のコンピュータをネットワークに接続する際に使用するための機器です。
HUBにはネットワークに接続するための穴(ポート)が複数備わっており、それらを接続してHUBを介し、すべてのコンピュータがネットワークに接続できます。
複数のコンピュータをHUBが中央に集められるため、このような名称になりました。
ニュースなどで「ハブ空港」と耳にしますが、この言葉には「旅客機の乗換えを行うための地域の拠点となる空港」といった意味があり中継所を意味しているのは知られている言葉でしょう。
さまざまな医療機関様で、電子カルテをはじめとする院内ネットワークが利用されるようになりました。
ここでは、院内ネットワークのよくある問題点を挙げてみましょう。
クリニック様などの院内ネットワークでは、利用機器の増加に伴って配線が複雑になっているのではないでしょうか。
効率化を測るためにと機器を徐々に追加した結果、ケーブルや接続機器が都度増えてしまいがちです。
これが繰り返されると、接続機器が膨大な数になり見た目にも綺麗ではありません。
また突発的なネットワーク不備が起きた場合に、何をどうすればよいのかと、答えが出ないトラブルに見舞われてしまいます。
この最大の問題は、専任のネットワーク管理者様がいないことが挙げられます。
人員不足はもちろん、ITへの苦手意識や仕組みの複雑化が弊害となり、どのクリニック様でも起こり得る問題だと言えます。
クリニック内のWi-Fiの電波は、場所によって強度が異なる場合もあります。
例えば電子カルテや電子薬歴システムを使用する際に、表示が遅かったり反応が悪かったりした経験はないでしょうか?
機器の動きの鈍さが業務の妨げになると、スムーズな診察にも支障をきたし、さまざまなトラブルが起きてしまう可能性が高くなります。
こちらも先ほどの例と同様、クリニック様・薬局様に起こりがちな問題です。
電波の届く距離などを見直せば改善できるものですが、日々の管理の難しさから生まれた問題だと言えるでしょう。
起こりがちなトラブルの事例をご紹介しました。
医療機関様によっては、情報システム担当の方がいらっしゃるところもありますが、規模によってはそういった人材の確保も難しいでしょう。
もし、予約システムにトラブルが起きたり、電子カルテが不具合を起こしたりした場合に対処できるような仕組みづくりが必要です。
まずはトラブルが起きにくい状態を作るために、現在のネットワーク環境の見直しをしてみましょう。
接続機器やケーブルがベストな状態で利用できれば、万が一の場合でもスムーズに対応できるでしょう。
下記サイトでは、ネットワークインフラ調査・整線のサービスをご紹介しています。
興味のある方は是非ご覧ください。
ネットワークやインフラ整備についても、それぞれの機器の役割を知る機会がなく導入後の管理に不安も感じられていたと思います。
今回、クリニック様の院内ネットワーク環境を整えるためには、さまざまな見直しの必要性があるとわかりました。
スムーズな業務のためにも院内ネットワーク環境整備を図るよう進めていきましょう。
Q1
ネットワーク環境は自分で設置できますか?
A1
インフラ整備などの専門のスタッフ様がいらっしゃる場合にはクリニック様や薬局様でご対応できます。
しかし、複雑なネットワークを組んでいる場合には、安全な接続のためにも専門サービスのネットワーク調査利用をおすすめします。
Q2
ネットワーク環境調査のほか、設定の変更もしてもらえますか?
A2
ネットワーク環境は個々に異なるため、調査し改善のご提案をいたします。
その後の対応については、個別にご相談しながらの対応となります。