コラム

読み間違いを防ぐ“見やすい書体”とは?

コラムNo.75

医療機関様・薬局様では、検査の説明や薬の服用方法など、患者様に読んでいただく必要のあるものが多くあります。その一方で、読んでいただく方にはご高齢の方も多いことから、読みやすさは大切なポイントとなります。

皆さまは患者様が目にする書類や診察券、薬袋など、読みやすくする工夫はされていますか?読みやすくすることで、「患者様の理解度向上」や「スタッフ様への問い合わせ軽減」にもつながります。

一般的に、読みやすくする方法として1番簡単なのは、文字サイズを大きくすることですが、紙面サイズや文章量など、文字サイズを大きくできない場合もあるかと思います。そんな時は見やすい書体にするというのも1つの方法です。

そこで今回は、見やすい書体「UD(ユニバーサルデザイン)フォント」をご紹介いたします。

  1. UD(ユニバーサルデザイン)フォントとは?
  2. UD(ユニバーサルデザイン)フォントの種類
  3. UD(ユニバーサルデザイン)フォントの活用例

1. UD(ユニバーサルデザイン)フォントとは?

UD(ユニバーサルデザイン)フォントは、ユニバーサルデザインのコンセプトに基づき、年齢・性別・能力等の違いに関わらず、誰にとっても見やすく読みやすいように工夫されたフォントです。
読みやすさに加えて、遠くからでも分かりやすく読み間違いがないように、可読性や視認性、判読性が高くなるようにデザインされています。

<主な特長>

ひらがな・カタカナ大きくなっている
太さが均一になっている
装飾紛らわしい線を無くし、シンプルな形になっている
文字の隙間見やすいよう大きめになっている
濁点・半濁点大きくなり、文字との距離が広めに取られている

近年は、教科書や標識、パソコンのソフトなど、身近なところでUD(ユニバーサルデザイン)フォントの活用が増えています。

2. UD(ユニバーサルデザイン)フォントの種類

UD(ユニバーサルデザイン)フォントは、通常のフォントと同じように明朝体やゴシック体などの種類があります。

どの書体を選択するかはお好みになりますが、一般的に、明朝体は「長い文章で読み続けても疲れにくく、可読性が高い書体」、ゴシック体は「瞬時に認識しやすく、可視性が高い書体」と言われています。

印刷物の用途や医療機関様・薬局様の雰囲気に合わせたUD(ユニバーサルデザイン)フォントを選択するのがおすすめです。

3. UD(ユニバーサルデザイン)フォントの活用例

住所や電話番号、診療時間、受診時の注意事項などをカードサイズに入れると文字が小さくなりがちです。特に電話番号や診療時間は、患者様が受診する際に確認する頻度の高いものなので、見やすくしましょう。

診察券について詳しくはこちら

薬袋は、薬の服用方法や注意事項など、患者様が薬を服用する際に遵守するべき医師・薬剤師の指示が印刷されています。見やすくして読み間違いを防ぐことで、服薬コンプライアンス向上にもつながります。

薬袋について詳しくはこちら

検査や手術などの説明は難しい内容であったり、文章量が多かったりと、患者様がスムーズに理解できない場合もあるかと思います。見やすい書体にして、しっかり読んでいただき、理解度を向上させましょう。

診察前に記入する問診票は、患者様の体調が優れない時に記入いただく場合もあるかと思います。見やすい書体にして、患者様への負担をなるべく軽減しましょう。

医療機関の取組みやサービスなどをPRするパンフレット・広報誌は、患者様や地域の方に分かりやすく、伝わりやすいものにすることが大切です。
デザインだけでなく、書体にもこだわりましょう。

診察券と同じくサイズが小さいため、住所や電話番号、メールアドレスなどの文字が小さくなりがちです。見やすい書体にすることで、数字・英字の見間違いを軽減できます。

看板やウインドウサインにもUD(ユニバーサルデザイン)フォントが有効です。見やすいフォントにすることで、遠くにいる患者様にも伝わります。

看板・ウインドウサインについて詳しくはこちら


いかがでしたでしょうか。

患者様が目にするもの以外でも、スタッフ様が使用する書類をUD(ユニバーサルデザイン)フォントにすることで、読み間違えによるミス防止や業務効率アップなどにもつながります。

シンリョウでは、UD(ユニバーサルデザイン)フォントはもちろん、全体的なデザインのご提案もいたしますのでお気軽にご相談ください。


⇒コラムトップページはこちら

⇒コーポレートサイトはこちら