Ketenagakerjaan(クトゥナガクルジャアン)の SJSNと呼ばれているインドネシアの社会保 インドネシアでは地域ごとの医療格差が課題として挙げられています。また、車やバイクを使う人が増えたことによる運動不足、深刻な交通渋滞による大気汚染などの生活習慣の変化や、食生活の変化を理由に慢性疾患の罹患率も上昇しています。障制度は、医療保険のBPJSKesehatan(クセハタン)と、労働者社会保障の2種類に分類されます。この2種類を運営している機関の名称から、一般的にBPJSと呼ばれています。原則として国民はBPJSKesehatanに加入する義務があり、6ヶ月以上インドネシアで就労していれば外国人も加入対象となります。毎月保険料を支払うことで、治療費が無料となる制度です。給付対象者は加入者1名に対して、本人と配偶者、21歳未満の家族3名の計5名までと定められています。外来・入院どちらでも保険適用範囲となり、妊娠や出産、投薬も対象です。しかし「BPJS加盟病院かつ、大臣令で規定された内容であること」が条件となります。 BPJSは保険適用範囲や治療場所に制限があ「COB」などを活用することで、差額ベッド代やる必要があります。かかりつけ医で一時診療を受け、必要であればBPJS加盟病院への招待状を出してもらい、期限内に指定病院で治療したのち、保険適用の申請を行うことで給付されます。かかりつけ医をスキップしたり、別の病院で治療を受けたりすると自己負担となってしまう点がデメリットと言えるでしょう。◇デジタルヘルス 地域による医療格差を埋めるためにオンライン診療サービスを積極的に推進しています。2024年10月には世界大手の医療機器メーカー「フィリップス」とインドネシアのヘルスケア大手企業「シロアム・ホスピタルズ・グループ」が締結し、AI活用によるデジタルヘルス改革を目指すこととなりました。◇民間保険との併用るため民間保険との併用も注目されています。民間保険のひとつである給付調整プログラム保険適用の超過分などもカバーできます。 医療事情においてさまざまな課題を抱えているインドネシア。BPJSの推進や世界各国の大手企業との提携によるデジタルヘルス改革など、今後の発展が期待されています。◇BPJSへの加入義務◇BPJSのデメリット BPJSKesehatanではかかりつけ医を指定す注目すべきインドネシアの医療事情医療制度課題改善に向けての取り組み BPJS 8日本の約5倍の敷地面積を誇るインドネシア。インドネシアには複数の宗教や民族が暮らし、医療事情に関するさまざまな課題を抱えています。インドネシアが抱える医療事情や課題と共に、2014年よりスタートした国民皆保険制度BPJSについて解説します。 ◇医療の課題インドネシアの医療事情と未来への課題
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