ヴィンテージワインの歴史 ヴィンテージワインの「ヴィンテージ」は、ブドウの収穫年を意味しています。つまり、ヴィンテージワインだからといって、必ずしも味や品質が保証されているわけではありません。長期熟成を経て味わいや香りに深みが出たものをオールド・ヴィンテージワイン、評価が高い年に作られたものをグレート・ヴィンテージワインと呼びます。ヴィンテージワインの当たり年を目安に 美味しいヴィンテージワインを選ぶには、原料のブドウの熟度(糖度)や仕立てた時の酸度、タンニン(渋み)の量や質を重視する必要があります。そこで参考になるのが、ヴィンテージチャートです。ヴィンテージチャートとは、生産地域ごとの収穫年の評価と飲み頃を、評論家・専門誌・輸入会社・協会などがそれぞれ独自に評価した指標です。評価の高い年をグレート・ヴィンテージと呼び、評価の低い年をオフ・ヴィンテージと呼びます。ボルドーワインのオフ・ヴィンテージの魅力 オフ・ヴィンテージは、悪天候などで収穫したブドウの品質が悪く「ハズレ年」とも呼ばれていますが、味も悪いとは限りません。ブドウが持つ本来の甘味や酸味が違っても、生産者の努力や技術によって唯一無二の味わいを楽しめる可能性があるからです。たとえば2001年は乾燥と低い気温で凝縮感に欠けるブドウが収穫されたものの、バランスの良い甘味があり熟成を楽しめるオフ・ヴィンテージとして販売されています。香りを楽しむことも重要味わいを感じる1214ワインテイスティングは、ホストテイスティングとワインの味わいを評価するテイスティングの2種類があります。ホストテイスティングは、レストランなどの飲食店でワインの品質が落ちていないかを確認するためにおこなうものです。一方のテイスティングは、ワインそのものの味わい深さなどを評価するためにおこないます。テイスティングで注目するべきポイントは、外観・香り・味わいの3要素です。ワインテイスティングでは、まず視覚的に濃さや澄み具合を確認してみてください。赤ワインはグラスを約45度傾けてワインとグラスが接している部分を、白ワインはグラスを傾けずに真横から見ます。一般的には、色が濃いほど、また澄んでいるほど高品質なワインであるといわれています。ヴィンテージワインは、時間の経過とともに風味と価値が高まるワインです。この記事では、ワインを嗜む方に知っておいてほしいヴィンテージワインの歴史や基本知識をお伝えします。おすすめのヴィンテージワインや飲み方、保管方法にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。視覚から入ることが大切ワインを注いだときに漂う、果実香(アロマ)とスワリング後の熟成香(ブーケ)の2種類の香りを確認してみてください。1回目は、注いだワインに鼻を近づけて、果実の香りがはっきりとわかるほど高品質と判断できます。2回目は、グラスを回して空気に触れさせ、熟成が進んだときに香りがどう変化するかで品質を判断します。香りを長く嗅がず、最初に感じた印象を大切にするのがポイントです。ワインを口に含むと、甘味・酸味・渋味(タンニン)・アルコールの順番で味わいが感じられます。少量のワインを口に含み、舌全体を使って味わいを確認してみてください。4つの要素が、バランスよく整っているほど高品質で味わい深いワインといえます。ワインテイスティングの基礎知識そこに込められた風味の深淵そこに込められた風味の深淵ヴィンテージワインのヴィンテージワインの魅力的な歴史と魅力的な歴史と
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