Doctor'sライフ 06
7/20

監修 中央税務会計事務所■開業医は複利運用の 選択がおすすめ■早めの行動が 資産の保全に繋がる● 単利● 複利● 単利運用と複利運用の 「当初の元本のまま」利子がつくことを指し、常に同じ元本をもとに利子が決まります。運用が長期化しても得られる利益の金額が変わらず、毎回同じ金額で積み重なっていきます。単利の商品は、主に各種債券や毎月分配金受取型の投資信託などです。単利運用のメリットは、短期間で定期的に利息を手に入れることができ、稼いだ利益を自由に使える点が挙げられます。また、デメリットは、資金効率が悪く、投資で大金を得る場合は元本となる資金が大量に必要な点です。 「投資元本と受け取った利子」に対して利子がつくことを指します。元本に利子が組み込まれ、その利子に対しても利子が発生するため、受け取る利子の金額が年々増えていくのです。複利の商品は、無分配型、分配金再投資型の投資信託や貯蓄型保険が挙げられます。複利運用のメリットは、得られた利益を元本に加算するため、長期運用での資金効率が良い点です。特に預ける期間が長ければ長いほど、利益の金額が増加していきます。また、デメリットは、得られた利益も投資資金につぎ込むため、株式が暴落した場合は損失額が大きくなる場合がある点です。そして、短期間での運用では複利効果を十分に得られません。複利運用は長期的なマネープランを立てることが重要です。 開業医は、診療所の存続確率が非常に高いため、時間をかけて利益を増やしていける複利運用がおすすめです。単利運用よりリスクはありますが、複利効果を活用することで、将来大きな資産を形成できる可能性があります。資産を単利運用と複利運用した際の変動は、次の通りです。 積立シミュレーションによる比較 例えば、100万円を年利回り10%で預けたと仮定します。最初は単利運用と複利運用に大きな差はありませんが、複利運用を継続すると効果が大きくなり、10年後には約60万円、20年後には将来的に医師の給与水準が下がる可能性もあるといわれています。長期的な資産運用を行うことで収入減への備えも万全になるでしょう。将来を見越して、できる限り早めに資産保全への取り組みを考えてみてください。 123456789123456789 123456787元金100万円を年利10%で運用した際の「単利」と「複利」の違い複利の場合単利の場合¥6,000,000¥5,000,000¥4,000,000¥3,000,000¥2,000,000¥1,000,000年目単利運用複利運用¥1,000,000¥1,100,000¥1,210,000¥1,331,000¥1,464,100¥1,610,510¥1,771,561¥1,948,717¥2,143,58910¥0¥1,000,00091011121314151617181920¥100,000¥110,000¥121,000¥133,100¥146,410¥161,051¥177,156¥194,872¥214,359¥2,357,948¥235,795¥2,000,000年目元金利息※100万円を年利10%で運用した場合2.2倍以上の差となります。年目¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,00010¥1,000,000¥0元金利息¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥100,000¥500,000¥1,000,000

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る